生物記録情報

2010.11.18
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はムクロジの黄葉、ヤブコウジの実、ムベの実です。
 ムクロジはムクロジ科ムクロジ属の落葉高木です。この2,3日急激に気温が下がったためでしょうか、園内の落葉樹の黄葉が大分進みました。青空をバックに輝くムクロジの黄葉は格別の美しさです。ムクロジはその果皮がサポニンを含みかつては石鹸の代用として利用され、また、黒く丸い種子は大変堅く、「追い羽根」に使われます。路傍植物園など園内各所で大木が見られます。
 ヤブコウジはヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑の小低木です。薮に生えるコウジミカン(柑子蜜柑)と言う意味です。コウジミカンは日本に古くからあったキシュウミカンの1種で、これに似ているということです。古くは赤い果実を山のミカンに見立てたヤマタチバナ(山橘)の名で良く知られていました。また、別名を「十両」といい、「千両」「万両」「百両(カラタチバナのこと)」とともに縁起物とされ、正月の飾り物に使われます。路傍植物園と武蔵野植物園で小群落を作っています。
 ムベはアケビ科ムベ属のツル性の常緑木本です。ムベの果実はアケビと同様に食べられますが、アケビのように縦裂して開くことはありません。今年は4月の下旬から5月上旬頃に花が見られました。水生植物園のソメイヨシノの木に絡んでいます。

〔樹木〕
(花の見頃) コウヤボウキ、サザンカ、シロダモ、チャノキ、ヤツデ
(実の見頃) アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、ゴンズイ、サネカズラ、サルトリイバラ、シラカシ、シロダモ、スダジイ、センリョウ、ツクバネガシ、ツルウメモドキ、ナンテン、ノイバラ、ノブドウ、ヒサカキ、マンリョウ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) アカシデ、アカメガシワ、アサダ、アブラチャン、イイギリ、イボタノキ、ウワミズザクラ、エゴノキ、エノキ、エビヅル、オオモミジ、カツラ、カラスザンショウ、ケヤキ、ケンポナシ、コクサギ、コブシ、ソメイヨシノ、ツタ、ツルウメモドキ、ニガキ、ヌルデ、ハクウンボク、ハゼノキ、ヒメコウゾ、マルバウツギ、マンサク、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムクロジ、ヤマグワ、ヤマコウバシ、ヤマザクラ、ヤマハギ

〔草〕
(花の見頃) アカフユノハナワラビ、イヌホオズキ、カンアオイ、キチジョウソウ
(花そろそろ終わり) アワコガネギク、オオニガナ、キセルアザミ、サガミラン、サワヒヨドリ、シラヤマギク、シロヨメナ、タイアザミ、タイワンホトトギス、ツリフネソウ、ナガボノシロワレモコウ、ノハラアザミ、マヤラン、ヤブタバコ、ユウガギク、リンドウ
(実の見頃) アブラススキ、イヌホオズキ、ウバユリ、オギ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、キンミズヒキ、ゲンノショウコ、ススキ、ツルマメ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ホウチャクソウ、ミズタマソウ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) アキノウナギツカミ、イヌヌマトラノオ、オオバギボウシ、オニドコロ、カラスウリ、キンミズヒキ、コウホネ、コバギボウシ、シモバシラ、シロネ、タカトウダイ、トダシバ、ヌスビトハギ、ヘクソカズラ、ホウチャクソウ、ミソハギ、メヤブマオ、ヤマノイモ
ムクロジの黄葉
ムクロジの黄葉
ヤブコウジの実
ヤブコウジの実
ムベの実
ムベの実
画像をクリックすると大きくなります。