生物記録情報

2010.11.10
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はキチジョウソウの花、カンアオイの花、ツルウメモドキの実です。
 キチジョウソウはユリ科キチジョウソウ属の常緑多年草です。「吉祥草」と書き、これを植えた家で吉事があると花が咲くといういわれから、名前が付けられました。樹林内の木陰に生えます。路傍植物園、ひょうたん池の前、館跡コースで小群落を作っています。
 カンアオイはウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑の多年草です。カンアオイの仲間では秋に咲くのはこの種だけです。他の種は春咲きです。この仲間は半ば地中に埋もれた形で開花します。また、結実してもずっとこの花の形で残っています。寒い時期にも葉が枯れず青々としていることからこの名が付けられました。武蔵野植物園で見られます。
 ツルウメモドキはニシキギ科ツルウメモドキ属の落葉ツル性の木本です。名前の由来は赤い実を付けるウメモドキという木に似ているツル植物ということからです。黄葉した葉と赤い実は共に美しいです。写真は武蔵野植物園のイヌザクラの大木に巻き付いたものです。木の下には落ち葉と実が多く落ちています。

〔樹木〕
(咲き始め) シロダモ、ヤツデ
(花の見頃) コウヤボウキ、サザンカ、チャノキ
(実の見頃) アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、ゴンズイ、サネカズラ、サルトリイバラ、シラカシ、シロダモ、スダジイ、センリョウ、ツクバネガシ、ツルウメモドキ、ナンテン、ノイバラ、ノブドウ、ヒサカキ、ホオノキ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) イボタノキ、ウワミズザクラ、エノキ、オオモミジ、カラスザンショウ、コクサギ、ツタ、ツルウメモドキ、ニガキ、ニシキギ、ヌルデ、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムクロジ、ヤマグワ、ヤマハギ

〔草〕
(花の見頃) アカフユノハナワラビ、アワコガネギク、イヌホオズキ、オオニガナ、カンアオイ、キチジョウソウ、シロヨメナ、タイアザミ、タイワンホトトギス、ユウガギク
(花そろそろ終わり) キセルアザミ、コメナモミ、サガミラン、サワヒヨドリ、シラヤマギク、ツリフネソウ、ナガボノシロワレモコウ、ノハラアザミ、フジバカマ、ヤブタバコ、ヤマハッカ、リンドウ
(実の見頃) アブラススキ、イヌホオズキ、オギ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、キンミズヒキ、ゲンノショウコ、ススキ、ダイコンソウ、ツルマメ、ヌスビトハギ、ヘクソカズラ、ホウチャクソウ、ミズタマソウ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) アキノウナギツカミ、イヌヌマトラノオ、カラスウリ、キンミズヒキ、コウホネ、コバギボウシ、シロネ、シロバナサクラタデ、タカトウダイ、チョウジソウ、トダシバ、ヌスビトハギ、ホウチャクソウ、ミソハギ、ミョウガ、ヤマノイモ
キチジョウソウの花
キチジョウソウの花
カンアオイの花
カンアオイの花
ツルウメモドキの実
ツルウメモドキの実
画像をクリックすると大きくなります。