生物記録情報

2010.9.15
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はナンバンギセルの花、ハシカグサの花、ツユクサの花です。
 ナンバンギセルは、ハマウツボ科ナンバンギセル属の1年生草本です。「南蛮煙管」と書き、花の形がマドロスパイプに似て異国風であることから名付けられました。ススキ、オギ、ミョウガなどの根に寄生する植物で、光合成は行わず葉はありません。水生植物園のオギやススキの根元に生えているのが見られます。
 ハシカグサはアカネ科フタバムグラ属の1年生草本です。名前の由来は葉が乾くと赤褐色に変る様子が、はしかの発疹の症状の変化に似るためと言われています。地面を低く這い、茎の先端や葉腋から2oほどの小さな白い花を付けます。路傍植物園、水生植物園、武蔵野植物園などの道ばたで見られます。
 ツユクサはツユクサ科ツユクサ属の1年生草本です。夜明けと共に開くので花は露を帯びているので、または 古名のツキクサ(着草)が転じてツユクサになったともいわれています。 着草とはこの花で衣類などを染色したことから付いた名です。あまりにありふれた花でつい見過ごされがちですが、一つ一つをよく見ると花弁は青く美しく、そして構造にも特徴のある面白い花です。青い花弁が2枚と下方に白く小さい1枚の花弁があり、6本の雄しべのうち、長い2本が完全で花粉を多く出し、目立つ黄色の短い4本の雄しべは昆虫の目を引く役目をしているようです。路傍植物園・水生植物園・武蔵野植物園など各所で見られます。

〔樹木〕
(花の見頃) アオツヅラフジ、エビヅル、サネカズラ、ノブドウ、ヤマハギ
(実の見頃) エノキ、ゴンズイ、ツルウメモドキ、ヤマボウシ
(花そろそろ終わり) センニンソウ

〔草〕
(咲き始め) アブラススキ、イヌタデ、クズ、タイアザミ、チヂミザサ、ツリフネソウ、ハナタデ、ヒメジソ、ヒヨドリジョウゴ、フジバカマ、メドハギ
(花の見頃) アズマカモメヅル、イノコズチ、エゾアブラガヤ、オオヒナノウスツボ、オトコエシ、カゼクサ、カナムグラ、ガンクビソウ、キツネノマゴ、キンミズヒキ、ゲンノショウコ、コバノカモメヅル、サワヒヨドリ、シラヤマギク、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、タカトウダイ、ツユクサ、ツルボ、ツルマメ、トラノオスズカケ、ナガボノアカワレモコウ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヌスビトハギ、ノシラン、ノダケ、ノハラアザミ、ハグロソウ、ハシカグサ、ヒトツバハギ、ヒヨドリバナ、ママコノシリヌグイ、ミズタマソウ、ミズヒキ、ヤブタバコ、ヤブラン、ヤマホトトギス、ユウガギク、ヨウシュヤマゴボウ、ワレモコウ
(花そろそろ終わり) アキカラマツ、イヌヌマトラノオ、オニドコロ、コバギボウシ、シロネ、スズメノヒエ、ダイコンソウ、ツリガネニンジン、ヘクソカズラ、ミソハギ、メハジキ、ヤブミョウガ
(実の見頃) キンミズヒキ、ダイコンソウ、ヌスビトハギ、ノブキ、ホウチャクソウ、ヤブミョウガ
ナンバンギセルの花
ナンバンギセルの花
ハシカグサの花
ハシカグサの花
ツユクサの花
ツユクサの花
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