生物記録情報

2009.12.22
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はハリギリの黄葉、サルトリイバラの実、カラスザンショウの実です。
 ハリギリは葉が桐に似ていて、枝に刺があることからこの名前があります。ウコギ科の落葉高木で、同じウコギ科の常緑低木のヤツデに葉や花の形が似ています。いずれも「天狗の葉団扇」にたとえられるようです。武蔵野植物園で見られます。
 サルトリイバラはユリ科のツル性植物で、武蔵野植物園で見られます。黄色く色づいた葉が落ち始め、赤い実が目立つようになりました。漢字で「猿捕茨」と書き、鋭い刺に猿もひっかかるだろうという意味の名です。別名の山帰来(サンキライ)は、毒消しの効果があり、具合の悪いときに山に入ってこの実を食べて帰って来るという故事から来ています。関西では柏餅のカシワの葉の代わりに、香りの良いこの生葉で餅を包みます。
 カラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の落葉高木です。実がサンショウに似るが役に立たず、木も葉も大型のため、この名前があります。アゲハチョウ科のチョウの食草となっています。現在、葉が大分落ちて実の様子が見えるようになりました。実を食べにメジロやワカケホンセイインコが訪れているのを観察することができました。路傍植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) ウグイスカグラ
(花の見頃) ヤブツバキ
(花そろそろ終わり) ヤツデ
(実の見頃) イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、ケンポナシ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センニンソウ、センリョウ、ツルウメモドキ、トウネズミモチ、ネズミモチ、ノイバラ、マユミ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) アブラチャン、イヌビワ、イロハモミジ、エンコウカエデ、クヌギ、コアジサイ、コクサギ、コゴメウツギ、コナラ、サルトリイバラ、ニシキギ、ハリギリ、ホソバイヌビワ、マユミ、マルバウツギ、ムクロジ、モミジイチゴ、ヤマブキ、ヤマボウシ

〔草〕
(咲き始め) ユキワリイチゲ
(花の見頃) イヌホオズキ、オオハナワラビ、カンアオイ
(花そろそろ終わり) アカフユノハナワラビ
(実の見頃) ウバユリ、オオバギボウシ、カラスウリ、シオデ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ミズタマソウ、ムサシアブミ、モミジガサ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) オヘビイチゴ、キンミズヒキ、スイバ
ハリギリの黄葉
ハリギリの黄葉
サルトリイバラの実
サルトリイバラの実
カラスザンショウの実とワカケホンセイインンコ
カラスザンショウの実とワカケホンセイインンコ
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