生物記録情報

2009.12.17
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はコナラの黄葉、チドリノキの黄葉、ヒメガマの実とタネです。
 園内にはコナラの大木が多くあり、美しい黄葉を楽しむことができます。「コナラ」という名は、北日本や山地帯に分布する、葉の大きなオオナラ(ミズナラのこと)に対し、葉の小さなナラと言う意味です。ナラは諸説ありますが、幼木の幹や葉がしなやかなところからその意味の古語「ならなら」に由来すると言われます。関東地方の雑木林には薪や炭を取るためにコナラが多く植えられ、またドングリ(ブナ科の樹木の実の総称)の木としても親しまれている身近な樹木です。
 チドリノキはカエデ科カエデ属の落葉樹ですが、葉の形はカエデ属に多い掌状ではありません。美しく黄葉したこの木を見てカエデの仲間とは思えませんが、果実の形をみれば納得できます。「千鳥の木」という名は、この果実を、羽を広げて飛ぶ千鳥に見立てたことからきています。路傍植物園で見られます。
 ヒメガマはガマ科ガマ属の多年草で、池や沼に生えます。水生植物園の池で群落となっています、実がほぐれて、綿毛を持ったタネが飛び出しています。風で運ばれ、池の水面や地面を白く覆っています。

〔樹木〕
(咲き始め) ウグイスカグラ
(花の見頃) ヤブツバキ
(花そろそろ終わり) ヤツデ
(実の見頃) イイギリ、ガマズミ、カラタチバナ、ケンポナシ、コクサギ、サルトリイバラ、センニンソウ、センリョウ、ツルウメモドキ、トウネズミモチ、ネズミモチ、ノイバラ、マユミ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) アブラチャン、アワブキ、イイギリ、イヌコリヤナギ、イヌビワ、イロハモミジ、エンコウカエデ、ガクアジサイ、カラスザンショウ、キブシ、クヌギ、コアジサイ、コクサギ、コゴメウツギ、コナラ、サルトリイバラ、サンショウ、チドリノキ、ツクバネウツギ、ツルウメモドキ、ニシキギ、ハリギリ、ホソバイヌビワ、マユミ、マルバウツギ、モミジイチゴ、ヤマアジサイ、ヤマグワ、ヤマブキ、ヤマボウシ

〔草〕
(花の見頃) イヌホオズキ、オオハナワラビ、カンアオイ
(花そろそろ終わり) アカフユノハナワラビ、ナガボノシロワレモコウ
(実の見頃) ウバユリ、オオバギボウシ、カラスウリ、シオデ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ミズタマソウ、ムサシアブミ、モミジガサ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) オオバギボウシ、オヘビイチゴ、キンミズヒキ、スイバ
コナラの黄葉
コナラの黄葉
チドリノキ黄葉
チドリノキ黄葉
ヒメガマ実とタネ
ヒメガマ実とタネ
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