学習
自然を観察するための教材

①モンシロチョウの出現とサクラの開花
植物の開花や動物の所見・初鳴を記録することを「生物観測記録」と言います。季節の進み具合の遅速や長期的な気候の変化を知るための重要なデータとなります。


③ムサシアブミ
ムサシアブミは、4月頃に開花するサトイモ科の植物です。花をつつむ仏炎苞(ぶつえんほう)が、武蔵国(現・東京都、埼玉県、神奈川県にまたがる)で作製したあぶみ(乗馬の際に足をかける道具)に似ていることから名前がつきました。

④ムサシアブミの一年
ムサシアブミは、芽や花、実の形がとても特徴的です。また、オス株、メス株があり、実はメス株にできます。オス、メスで性の転換があることも知られています。


⑥カタクリの生活
早春に開花、結実し夏からは休眠してしまうカタクリは、特に春先の林内の光環境に適応して生活しています。このように早春にいち早く咲いて、その後葉や茎は枯れる植物を「スプリング・エフェメラル」(春植物)と言います。

⑦葉のつき方:葉序
茎につく葉の並び方を葉序(ようじょ)といいます。葉のつき方、葉の数によっていくつかのタイプに分けられます。



②ハゴロモのなかま
ハゴロモ類は、分類学的にはセミに近いなかまです。
ベッコウハゴロモ、スケバハゴロモは、自然教育園でよくみられるハゴロモ類です。幼虫は体にふわふわした白い飾りをつけています。

③アオバハゴロモ
アオバハゴロモは、1cmほどの小さな昆虫で、よく草や木の枝に何匹も並んで群生しています。これは、花芽に似せて外敵から身を守るためです。幼虫は体から白い粉を出して身を守ります。

④森のクールアイランド
緑地が周辺市街地より低温になる現象を「クールアイランド」と言います。自然教育園の森もこれに該当し、周辺市街地の気温上昇を緩和する役割をしています。

⑤つるのまきつき方
つる植物にはいろいろな「巻き付き方」があります。いろいろなタイプを観察してみましょう。
【巻き付き方】
- まきひげで巻き付く
- 茎で巻き付く
- 葉柄(ようへい)で巻き付く
- 茎にかたい毛やトゲがある
- 付着根がある

⑥自然教育園で見られるチョウの変化
自然教育園で、これまでに記録されたチョウは、発生の変化や数の多さなどから6つのグループに分けることができます。
A型:開園以来毎年ふつうに見られる種B型:1970(昭和45)年以前にはふつうに見られたが、その後数が減った種
F型:近年になって見られるようになった種

⑦ワケありのチョウ ~温暖化で増えたチョウ~
最近は温暖化の影響でチョウが北上する現象があります。その結果、今まで、自然教育園で見られなかったチョウが見られるようになりました。「⑤自然教育園で見られるチョウの変化」では、F型に当てはまります。

⑧ワケありのチョウ ~人によって持ち込まれたチョウ「アカボシゴマダラ」~
アカボシゴマダラは中国大陸原産で、人為的に持ち込まれたチョウです。現在では南関東を中心に定着し、特定外来生物(外来生物法)も指定されています。

①どんぐりのいろいろ
どんぐりができる木にはいくつかの種類があります。その種類は、どんぐりの殻斗(かくと)の形や模様で見分けることができます。イラストの葉の色が薄いものは落葉樹、濃いものは常緑樹です。


③シャツやズボンにつく草の実
秋の草むらを歩くと洋服にたくさんの草の実がひっつきます。これは動物にタネを運んでもらおうという「植物のたくみな仕組み」です。

④ウバユリの実
ウバユリの実の中には、薄い膜状の形をしたタネがぎっしりと入っています。タネは風が吹くと、紙吹雪のように舞い上がります。実の裂けた部分は繊維が残り、タネがこぼれるのを防いでいます。タネの形と実の裂け目は、タネを上手に飛ばすための絶妙な仕組みです。








①おめでたい植物 -縁起物-
マンリョウ、センリョウなどは、秋から冬にかけて鮮やかな赤い実をつけます。そのため、古くからお正月の縁起物として親しまれてきました。





⑥シモバシラの霜柱
シモバシラは、冬の強く冷え込んだ朝、茎の根元に霜柱のような氷の帯ができることが名前の由来。自然教育園では例年1月ごろ見られます。シモバシラの霜柱をじっくり観察してみましょう。

⑦冬、植物が生活している姿
植物は冬の乾燥と凍結から身を守るため、細胞分裂のさかんな部分を、「冬芽(休眠芽)」という形で保護しています。冬芽の位置で、植物を分けることができます。

⑧木の芽のいろいろ
樹木の冬芽を観察すると、樹木がさまざまな方法で寒さや乾燥から弱い芽を保護しながら越冬している様子がわかります。
裸芽とりん芽
- りん芽:芽鱗(がりん)と呼ばれるうろこ状のもので保護されている芽
- 裸芽:芽鱗で保護されていない芽。細かい毛で覆われている場合が多い
花芽と葉芽
やがて花になる芽を「花芽」、葉になる芽を「葉芽」と呼ぶ
主芽と副芽
冬芽が複数個ついた場合、春先に開く一番大きい芽を「主芽」、残りの芽を「副芽」と呼ぶ

自然教育園の歩き方
スパイTHEネイチャーになろう!
自然観察を楽しみながら、自然教育園の自然を守るためのルールを知ることができるワークシート。
関連動画と併せて、より楽しむことができます。
ワークシート


動画
自然教育園で学ぶ自然のメカニズム
自然教育園を例として、時間や季節、人との関わりなど、「目には見えない作用」による自然の変化について学習できるサイトです。





