自然を守るための取組み

自然教育園 池沼の自然再生プロジェクト
~かいぼりで美しい水辺と豊かな生態系の復活を目指す~

自然教育園では、都心に奇跡的に残された豊かな自然環境を、地域市民や企業・団体等の皆さまと共に次世代へつなぐため、「自然教育園 池沼の自然再生プロジェクト」に取り組んでいます。

本プロジェクトの背景として、園内にある複数の池が土砂の堆積、富栄養化、外来種の増加などにより環境悪化の課題を抱えていることが挙げられます。
この状況を改善すべく、約20年ぶりとなる「かいぼり(池の水を抜く作業)」を水生植物園で実施します。これは水質浄化と生物多様性向上を目的とし、一般参加型で実施する予定です。

また、その後の天日干し期間を利用して、企業や団体等との協働によるに向けた取組みを展開し、池沼の自然再生を図ります。

ins-kaibori水生植物園

「かいぼり」とは

池の水を一時的にすべて抜き、底を天日干しにする伝統的な管理手法です。

かいぼりの目的

1.生物多様性の向上・環境改善
①水質浄化 ②外来種の防除 ③水草の再生 ④開放水面や水深の確保

2.生物多様性の普及啓発
市民が泥に触れ、生きものと出会いながら、自然の仕組みや保全の大切さを体感できる学びの機会を提供する。

かいぼりイベント:20年ぶりの池の大掃除!【受付終了】

なんと20年ぶり!自然教育園の「かいぼり」に参加しませんか。
今回は、水生植物園の池を対象に実施します。普段は立ち入ることのできない池に入り、泥に触れ、生きものを観察する貴重な体験ができます。さらに、生きもののすむ場所を守る環境保全にもつながります。

実施日:2025年12月14日(日)(雨天予備日12月20日(土))

☆イベント概要
・池に入って生きものを捕獲
水位の下がった池で、参加者全員で協力し、残った水たまりにいる生きものを捕まえます。
・仕分けと記録:捕獲した生きものを専門スタッフと共に「在来種」と「外来種」に仕分けし、池の環境保全に必要なデータを記録します。
・展示と解説:展示ブースでは、ボランティアや専門スタッフによる生きものや「かいぼり」についての詳しい解説も行います。

☆参加と見学について
・池の中に入って生きものを捕まえる作業は、事前予約制で実施します。
・イベントの様子および展示ブースの見学は予約不要で、自由に見学いただけます。どなたでもお気軽にお越しください。

池干し期間を利用したイベント

○一般向けイベント「池底ガイドウォーク」
水の抜けた池の底を歩きながら観察する「池底ガイドウォーク」を期間中2回実施します。
専門スタッフが池の生きものや外来種、泥の堆積状況などを解説し、池の生態系やかいぼりの意義などについてレクチャーします。
参加方法などの詳細は2026年1月頃ホームページに掲載予定です。

池底ガイドウォーク池底ガイドウォーク(イメージ)

○企業向けイベント「水辺の自然再生」
水を抜くだけでは自然は完全に戻りません。かつての池のように水草が生育し、多くの生物たちで賑わう水辺を再生させるためには、その後に行う埋土種子の発芽を促す「掘削(泥の掻き出し)」や、水面を覆いつくしてしまう植物の「除草」などの作業が、再生のカギとなります。本プロジェクトでは、この作業を、社会貢献活動に関心のある企業・団体との協働により3回実施します。

採削掘削(イメージ)

○協力企業の募集について
プロジェクトに支援・協働いただける協力企業を募集します。詳細は2026年1月頃ホームページに掲載予定です。

ご寄付のお願い

都心に残る奇跡の森。みんなの力で、水辺再生を!
園内には、今回かいぼりを実施する水生植物園を含めて、全部で4か所の池があります。いずれの池も、かいぼりが長年実施できておらず、富栄養化等により環境が悪化しています。
池のかいぼりを行うことで、多様な生き物が棲む水辺への再生を目指します。
かいぼり実施のための活動資金へのご支援をお願いいたします。

目標金額:1600万円

ins-3pondsいもりの池・水鳥の沼・ひょうたん池
○対象となる方

個人、団体、法人いずれの方もご利用いただけます。

○支払方式

銀行振込

○手続きについて

(1)「寄付金申込書」を作成いただき、当園までメールでご送付ください。
(2)担当より、「寄付金振込依頼書」を発行・郵送いたします。
(3)お手元に届きました振込依頼書に記載の口座までお振込みをお願いいたします。
(4)寄付者様からのご入金を確認次第、「寄付金の受入証明書」を郵送いたします。
※当館は「独立行政法人」の指定を受けておりますので、ご寄付を頂いた場合は、損金算入又は所得控除が認められております。
寄付金申込書(Word)(15.3 KB)
寄付金申込書(PDF)(158.1 KB)

○送信先メール

kifu-meguro{at} kahaku.go.jp({at}を@に換えて送信してください)
ご不明な点等がございましたら、担当までお問合せください。
どうぞよろしくお願いいたします。

プロジェクトに関するお問合せ
独立行政法人国立科学博物附属自然教育園
電話03-3441-7176
担当:下田・山崎